ERPの導入に向けた課題解決やビジネスに役立つ情報をブログで発信しています。
ERP(Enterprise Resource Planning)システムは、企業の業務効率化や経営の透明性向上に大きく貢献します。しかし、導入には多額の費用がかかるため、「本当に投資に見合う価値があるのか?」と不安に感じる企業も多いでしょう。
本記事では、ERPの導入コストの内訳を解説し、ROI(投資対効果)を最大化するための具体的なポイントを紹介します。
ERPの導入費用は、大きく分けて以下の4つの要素で構成されます。
ERPのライセンス費用は、クラウド型とオンプレミス型で大きく異なります。
企業の規模や業務要件に応じて、クラウド型とオンプレミス型どちらを選択するのかが、ROIに大きく影響します。
標準機能で業務に適合しない場合、カスタマイズやアドオン開発が必要になります。
カスタマイズが増えれば増えるほど導入コストが上昇するため、標準機能を活用できるよう業務フローを変更するのか、カスタマイズを行う必要があるのかを慎重に判断することが重要です。
♦参考記事
システム導入時に行うべき「Fit&Gap分析」とは?
Fit to Standardとは?
ERP導入時には、既存システムからのデータ移行や、社員向けのトレーニングが必要です。
ERPは導入して終わりではなく、継続的な運用とメンテナンスが必要です。
クラウド型の場合は、ベンダーがアップデートを提供するため、サービス利用時のメンテナンス費用などの運用負荷が軽減されます。ただし、先述した通り、月額または年額の利用料を払う必要があります。
オンプレミス型の場合は、自社でインフラ管理を行う必要があり、IT部門のリソースが必要です。しかし、月額または年額の利用料が発生しないため、運用費用を抑えやすい面もあります。
ERP導入のROIは、単なる「コスト削減」だけでなく、業務の効率化や経営戦略の強化による「利益の向上」といった視点も含めて評価を行う必要があります。
ERP導入の最大のメリットは、業務の自動化・効率化によるコスト削減です。
例えば、受発注業務をERPで自動化すると、処理時間の短縮や人的ミスの削減が期待できます。
ERPの導入は、単なるコスト削減だけでなく、データ活用による経営のスピード向上にも貢献します。
データを活用することで、経営判断の精度を高め、売上向上やコスト最適化につなげることが可能です。
オンプレミスERPでは、ITインフラの管理が必要ですが、クラウド型ERPを導入すれば、以下のようなコストを削減できます。
しかし、製品によってはカスタマイズ範囲が決まっているものもあり、特に自社の業務フローがより専門性の高いものである場合は、クラウド型ERPでは対応できないケースも考えられます。
ERPのカスタマイズは、導入コストを押し上げる要因となります。
標準機能を最大限活用し、不要なカスタマイズを減らすことで、コストを抑えつつROIを向上させることができます。
一度に全社導入するのではなく、部門ごとに段階的に導入することで、リスクを最小限に抑えながらROIを高めることができます。
例えば、まずは「販売管理」や「会計管理」から導入し、その後、ほかのモジュールを展開する方法も有効です。
ERPは、導入するだけではROIは向上しません。
社員がシステムを使いこなせるように、教育・トレーニングを徹底することで、ERPの効果を最大限に発揮できます。
ERPの導入には、ライセンス費用・カスタマイズ費用・運用コストなどが発生しますが、業務効率化によるコスト削減、意思決定の迅速化による売上向上、システム運用コストの削減といった効果を得ることで、高いROIを実現することが可能です。
導入を成功させるためには、標準機能の活用・段階的導入・社員教育の強化といったポイントを押さえ、慎重に進めることが重要です。
ERP導入を検討している企業は、ROIの最大化を意識しながら、最適な導入計画を立てましょう!
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