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パッケージシステムを導入するメリットの1つは、業務を標準化でき、業務プロセスの明確化や無駄な作業の削減を実現できることです。
パッケージシステムに備わっている機能は、市場ニーズ、ベンダーの戦略、ユーザーからの要望、法令遵守などの要素によって決まります。完成したパッケージシステムは世の中の多くの企業で導入されることで実績が蓄積されていき、一般的な業務に適合するようバージョンアップに伴ってブラッシュアップされていきます。そのようなパッケージシステムに業務を合わせることで、業務の標準化を目指せるというわけです。
ですが、どこまでの業務を標準化すべきか悩みますよね。そこで本記事では、パッケージシステムを選定する際の、現行業務の整理における注意点についてご紹介します。
パッケージシステムの選定を行う際、自社に最適なシステムを検討するためにも現行業務の分析は不可欠です。
特に、上述した「業務の標準化」を1つの軸にして選定する場合、自社の優位性を確保するために、標準化すべき業務を区別することが重要になります。
その際、以下の2つの観点を参考に区別してみてください。
■ コア業務:自社の競争力や収益に直接貢献する業務
■ 非コア業務:自社の競争力や収益に直接貢献しない業務
まずはじめに、その業務が自社の競争力や利益、成長に直結するかどうかの判断が必要です。直結するような業務は標準化しない方がいいでしょう。
コア業務には経営戦略の立案や商品企画などが含まれ、自社の強みを活かして利益を生み出すことのできる業務を指します。標準化を推奨しない理由として、専門的な判断や意思決定が絡んでくることが多く標準化しづらい、自社の競争優位性を築くためといったことが挙げられます。
一方、非コア業務にはあまり専門的な判断を必要とせず定型的な業務が含まれます。効率化やアウトソーシング(社内の業務の一部を社外へ委託するサービス)などにより標準化を行い、業務を属人化させないことが大切です。
■ 標準化:業界標準やパッケージシステムに業務を合わせて効率化やコスト削減を実現する
■ 差別化:競合との差別化ポイントとなる業務を独自に開発・運用することで、競争優位性を築く
次に、業務手順を標準化できるかどうかについてです。パッケージシステムにはあらかじめ業務手順が定義されていますが、自社の業務手順とは合わない場合もあります。その際に、パッケージシステムに業務手順を合わせるべきかどうかの判断が必要です。
差別化するべき業務手順は、機能追加・修正(アドオン・カスタマイズ)で対応することが可能です。カスタマイズでは、自社のニーズに合わせてパッケージシステムの機能を一部変更します。業務効率化や顧客満足度向上などのメリットがある一方で、開発コストや運用コストが増加するなどのデメリットもあります。
自社の優位性確保のために、コア業務と非コア業務、標準化と差別化の観点から業務を区別し線引きしておくことで、バランスのとれたパッケージシステムを選定できます。
パッケージシステムの選定については以下のブログでもご紹介しています。ERPに限らず、パッケージシステムを選ぶ際に考えるべきことをまとめていますので、ぜひご一読ください。
・失敗しないERPパッケージの選び方【チェックシート付き】
https://info.isi-grp.co.jp/blog/grandit/check-seven-points-before-deciding-erp
どのようなシステムでも、選定を行う前に現行業務の整理を正しく行うことで、不要な機能追加や修正を減らすことができ、コストの削減にも繋がります。パッケージシステムの機能に合わせられる業務は標準化し、さらなる効率化を目指しましょう!
アイ・エス・アイソフトウェアーでは、統合基幹システムERPパッケージの「GRANDIT」を取り扱っております。ERPパッケージの選定でお悩みの際にはお気軽にお問い合わせください。
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