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2016年7月11日

原価管理を学ぶ「原価を内容別に分類する」

本コラムでは原価管理に関して疑問をお持ちの方と一緒に、原価管理について基礎から学んで行ければと思います。

「原価管理を学ぶ 第1回目」では、原価とは何かを考察しました。第2回目となる本コラムでは、原価の内容を分類別に整理したいと思います。

一般的に原価と言えば、製造原価を指し、製品を製造するためにかかった費用のことを言います。製品を作るには、材料を購入し人や機械が加工しますが、材料を購入する為にはお金が掛かります。人や機械が加工するのにも、人を雇ったり、機械を購入したりとやはりお金が掛かります。製品を作るにはいろいろな費用が発生していることが分かると思います。
では、これらの費用(原価)はどのように分類できるでしょうか?
分類方法にはさまざまな視点が存在します。一つずつ確認して行きたいと思います。

1.形態別分類

原価は「製品を作るために、どのようなものを消費し発生した費用なのか?」という視点で分類できます。
この分類は「形態別分類」と呼ばれており、以下の3種類に分類されます。

(1)材料費 ・・・ 材料を消費することで発生した費用
(2)労務費 ・・・ 労働力を消費することで発生した費用
(3)経費  ・・・ 上記以外のものを消費することで発生した費用

材料費、労務費、経費は、「原価の3要素」と呼ばれており、原価を計算するにあたり、基礎となる分類になります。

2. 製品との結び付けによる分類

原価は「その費用が特定の製品に使用されたことが明確であるか?」という視点で分類でき、以下のように分類されます。

(1)直接費 ・・・ 特定の製品に使用されたことが明らかな費用
(2)間接費 ・・・ 特定の製品に使用されたことが不明確な費用

例えば、工場でPCを作る場合、PCを作るのに使用した部品などは直接費になりますが、PCを作っている工場の電気代などは、どのPCの製造に使用した電気代であるのかは不明確であり間接費となります。

特定の製品の原価を計算する場合、間接費についてはどの製品に使用された費用であるかが不明確である為、何かの基準(例えば、その製品を作るのに掛かった機械の稼働時間など)で費用を分割して各製品に費用を割り振る必要があります。原価計算において、この行為は配賦(はいふ)と呼び、何を基準にして配賦するかが非常に重要となります。

3. 機能別分類

原価は「製品を作るために、どのような役割・目的で消費し発生した費用なのか?」という視点で分類できます。この分類は「機能別分類」と呼ばれており、下記のように、材料費、労務費、経費をさらに細かく分類します。

材料費

・PCの製造で使用した部品の購入費用であれば「買入部品費」
・PCを製造する機械をメンテナンスする工具の購入費用であれば「消耗工具器具備品費」

労務費

PCを製造する社員に支払う費用であれば「賃金」
・PCを製造するパートタイマーに支払う費用であれば「雑給」

経費

PCを製造する機械の減価償却費であれば「減価償却費」
・PCの製造工場の電気代であれば「水道光熱費」

このように分類することで、どのような費用が多く発生しているのか内訳が把握できるようになり、予算の設定や原価の改善に活用できるようになります。

4. 操業度との関連における分類

原価は「操業度の増減(生産量の増減)により、費用が比例して発生するか?」という視点で分類でき、以下のように分類されます。

(1)変動費 ・・・ 操業度の増減に比例して費用が発生する費用
(2)固定費 ・・・ 操業度の増減に関わらず一定の費用が発生する費用

PCの製造に使用する部品の購入費用は、生産数に応じて比例して増加するので変動費になります。一方、PCを製造する工場の固定資産税は、PCの生産数に関連せず工場が稼働していなくても発生する費用なので固定費になります。

固定費は操業度に関わらず発生する費用であるため、固定費分については商品を販売して利益を出さないと会社としては採算が合わないことになります。この固定費分の利益を出す為の売上は損益分岐点売上高と呼ばれ、会社経営において重要な指標値になります。

最後に

今回は原価は色々な視点で分類されるということが分かっていただけたかと思います。
次回のコラムでは、原価計算の流れについて確認したいと思います。

原価管理を学ぶ 第1回 「原価とは何か?」
原価管理を学ぶ 第2回 「原価を内容別に分類する」(本記事)

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