通勤時の駅の改札や、ちょっと立ち寄ったコンビニのレジでICカードやスマートフォンをかざしている姿を見かけない日はありませんよね。
近年、ICカードが急速に普及しており日常生活の様々なシチュエーションで活躍しています。
ICカードとはICチップが内蔵されているカードのことです。
ICチップが内蔵されているものとして2006年3月から発行されているICパスポート、2009年1月よりIC化された運転免許証、2016年1月から交付されているマイナンバーカードなどがあります。
実は、日本に存在するほとんどのICカードに非接触ICカード技術方式「FeliCa(フェリカ)」が使用されているのはご存知ですか? FeliCaはカードだけではなくスマートフォンにも搭載されています。
スマートフォンに搭載することで実現したサービスにおサイフケータイ・Apple Pay・Google Payがあります。
今回はかざすだけで利用できる便利なFeliCaについてまとめてみました。
非接触ICカード技術方式「FeliCa(フェリカ)」とは
FeliCaとはソニーが開発した非接触ICカードの技術方式で、以下のような特徴があります。
- ICチップとリーダー/ライターが通信を行い、ICチップに対してデータの読み書きを行うことができる。
- 複数のサービスを1枚のカードに集約することができる。
- ICチップとリーダー/ライターの暗号通信において高いセキュリティ性能を持っている。
- 様々な形状に対応している。カード以外に携帯や腕時計などへ組み込みが可能。
FeliCa搭載のスマートフォンでさらに便利に
ICカードはサービスごとにカードが発行されるため、手持ちのカードがどんどん増えて使いたいカードがすぐ見つけられない状況になっている方も多いかと思います。
FeliCa搭載のスマートフォンを使うと複数のICカードの情報をスマートフォン1つで管理できるので、カードを持ち歩く必要がなくなります。
スマートフォンは操作が面倒そうだと思われがちですが、アプリを起動する必要はなく、リーダーにスマートフォンをかざすだけで、電源をOFFにしていても使用することが可能です。
FeliCaの日常生活での利用シーン
日常生活でFeliCaがどのようなシーンで利用されているのか代表的なものをまとめてみました。
- 電子マネー
- 現金の代わりに支払いをすることができます。
チャージの必要がある「プリペイド型」とチャージの必要が無く後払いの「ポストペイ型」の2つのタイプがあり、コンビニエンスストア・スーパー・百貨店等で利用が可能です。利用できる場所はどんどん広がっています。
- 乗車券、航空券
- バス、電車の運賃の支払いが可能です。定期券の場合は、のりこし精算も自動で行うことが可能なのでのりこし精算機に並ぶ必要がありません。
飛行機の搭乗手続きが行えます*。(国内線のみ)
*2023年3月末日でANAではサービスを終了しています。
- 会員証、ポイント・クーポン
- ポイントを貯めたり使ったりでき、お得なクーポンも利用できます。
ファンクラブの会員証としての利用されることも増えてます。
FeliCaのビジネスでの活用方法
ビジネス現場でもFeliCaを利用することができます。どのような利用方法があるかご紹介します。
- 入退室管理
- 入退室のデータを記録するのと同時にオートロックの開錠を行うこともできるのでセキュリティ対策も行えます。
- 勤怠管理
- 勤怠システムの打刻に利用することができます。PCの起動をしたり、システムにログインする手間が省けます。
- 印刷管理
- 印刷機のリーダー部分にICカードをかざすとプリントが開始されるため、印刷物の取り間違いを防ぐことができます。
同時に印刷データの一元管理を行うことも可能です。
- PCのログイン認証
- パソコンへのログイン時にICカードを使用して承認を行います。第三者の不正ログインを防げます。
- キャッシュレス
- 社内食堂や売店の支払いで利用することができます。事前にチャージする方法だけでなく給与天引きも可能です。
- 物品の管理
- 物品の貸出台帳への記帳の手間を省き、記帳漏れを防止することができます。
貸出状況を一覧で確認することも可能です。
また、消耗品の在庫管理を行えば在庫切れになる前の補充も簡単に行えます。
さいごに
日常生活では様々なシーンで活用されているFeliCaですが、ビジネスではそれほど活用されていないのが現状です。上記に挙げた以外でもビジネスシーンにおいてFeliCaを活用することが可能です。
最近、よく耳にするようになった「働き方改革」ですが、取り組む上で労働生産性の向上は不可欠と言えます。労働生産性を向上させるにはいかに業務の無駄を省くかがポイントになります。FeliCaで業務改善を行ってみてはいかがでしょうか?
入退室管理、勤怠管理は実際にISIでも実施しています。