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金融×IT?オンライン決済や仮想通貨を普及させたFinTechとは

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オンライン決済や、仮想通貨、スマートフォンでのレシートの読み取りなど、金融に関わることをITテクノロジーを使って管理するのが当たり前になってきました。

そんな金融×ITを可能にしているのが、「FinTech」です。

今回はそんなFinTechについての活用例からFinTechの今後についてまでご紹介いたします。

FinTechとは

FinTech(フィンテック)とは、「Finance」と「Technology」を合わせた造語で、「金融のサービスとテクノロジーを結びつけることで新たに生まれた金融サービスや商品、あるいはその取り組み」のことです。

最近では、インターネットやAI、ビックデータ、ブロックチェーンなどの技術を活用して、新しい金融サービスを提供する企業が増えています。

FinTechの具体例

では実際にFinTechはどのような分野で活躍しているのでしょうか。

今回は、たくさんあるFinTech活用例の中から、7つご紹介いたします。

オンライン決済

まず1つ目は、「オンライン決済」です。

クレジットカード決済・コンタクトレス決済・QRコード決済などのオンライン決済は、情報技術を活用し、現金のやり取りなしで決済ができるという、FinTechを利用した技術です。

仮想通貨

2つ目は、「仮想通貨」です。

「ブロックチェーン*」を利用して、改ざん不可能な取引データを残すことで価値を補償する仮想の通貨で、おもにインターネット上でお金と同様に扱われます。

「BitFlyer」などの仮想通貨専用の取引所で円やユーロ、ドルなどと交換したり、商品の購入やサービスの決済をすることができます。

*ブロックチェーンについてはこちらの「セキュリティ対策抜群!?ブロックチェーンの仕組みとは」をご覧ください。

クラウドファンディング

3つ目は、「クラウドファンディング」です。

クラウドファンディングでは、主に個人から資金を集め、事業の目標達成を目指します。

投資・資産運用

4つ目は「資産運用」です。

Web上やアプリ上で簡単に投資できるサービス、あるいは投資・資産運用の分析ツールもFinTechです。

資産の運用を、企業に任せるタイプと、自分で投資先を選ぶタイプの2種類あります。

また、投資や資産運用がはじめての人でもやりやすいように、ロボ・アドバイザーといわれる AIに任せて自動で運営するサービスもあります。

ローン

5つ目は、「ローン」です。

インターネット上で受けられるローンや融資サービスもFinTechです。

FinTechでの融資は、金融機関などの融資と異なり、ネット上の業績や実績などの取引履歴を重視して審査します。

審査がインターネット上で完結できるため、簡単でスピーディーに融資を受けることができます。

送金

6つ目は、「送金」です。

家族や友人と、同じ決済アプリ上であれば個人間での送金ができるのもFinTechです。

1円から送金できたり、送金の際に手数料がかからないサービスも多いです。

家計管理

最後の7つ目は、「会計管理」です。

銀行やクレジットカードの履歴を取得し、自動で家計簿を作成してくれるサービスもFinTechです。

また、銀行やクレジットカードの履歴だけではなく、スマートフォンからレシートを自動読み取りできるサービスもあります。

FinTechに活用される技術

次に、FinTechに活用されているIT技術を5つお伝えします。

ブロックチェーン

まず1つ目は、「ブロックチェーン」です。

ブロックチェーンは、中央管理者を設定せずに、分散してデータを管理・維持していく仕組みです。

分散してデータを持つことで、データを共有している端末の一部に不具合が生じても、正常に動いている端末で運用を続けることができるため、サーバーダウンが起こりにくいのが特徴です。

API

2つ目は、「API」です。

APIは、「Application Programming Interface」の略で、インターネット上のアプリケーションと、外部のアプリケーションを結び合わせるシステムのことです。

例えば、Googleアカウントを利用して、Google以外のアプリにログインできるのもAPIの1つです。

IoT

3つ目は、「IoT」です。

IoTは「Internet of Things」の略で、モノのインターネットといわれることもある、電化製品や自動車などの身の回りの物がインターネットにつながるシステムのことです。

AI

4つ目は、「AI」です。

AIは機械学習により、認識や推測などが可能な技術で人工知能とも呼ばれています。

IoTで収集した膨大な量のデータを解析・管理するのに役立ちます。

ビッグデータ

最後5つ目は、「ビッグデータ」です。

ビッグデータは、種類が多く大量で生成頻度が高いデータのことです。

そのままの状態では活用が困難ですが、AI技術と組み合わせることで分析や活用が可能になります。

ビッグデータを分析することで、ユーザーの傾向や、行動の規則性などが見えてきます。

FinTechの今後

インターネットやスマートフォンの普及で、キャッシュレス決済や、投資や保険の自動化が進んできました。

その中で注目を浴び進化してきたFinTechですが、やはりITテクノロジーであるため、個人情報などのセキュリティリスクがまだまだあります。

しかし、FinTechを利用したサービスは今後も広がっていくと言われています。

金融機関では、FinTechを導入することで従業員削減を見込むことができます。

かつて、手作業で行っていた数字の処理や融資の審査、窓口業務などが自動化されるので、人的ミスもなくなります。

はじめは企業向けのサービスがFinTechにより改善されてきましたが、今では、家計管理やオンライン決済など個人に向けたサービスにも広がってきています。

スマートフォンの決済アプリが発達すれば個人間の送金サービスがもっと便利になるかもしれません。

まだまだ発達段階のFinTechが、今後も新サービスを生み出していくのを楽しみにしたいですね。

今回は、金融のサービスとテクノロジーを結びつける「FinTech」についてご紹介いたしました。

現在では、オンラインでの決済や送金、資産運用など、個人で利用するサービスにもたくさんFinTechが関わっています。

そして、この先もITテクノロジーの発達とともに、FinTechも発達していくと言われています。

オンライン決済がさらに普及すれば現金を使うことがなくなる時代も訪れるかもしれませんね。

みなさんも、金融×ITが活用されているサービスを探してみてはいかがでしょうか。