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システム連携の要となるEAIツールの4つのメリット

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今、この記事を読んでいるあなたは、どうにかして業務効率をあげたいけどシステムを個別で導入してしまっているため、思うようにシステムを連携できないといった悩みを抱えているのではないでしょうか。

今回はそのような悩みを解決するための手段を提示できたらと思います。

システム連携が抱える問題点

今、多くの企業では、過去に部門ごと、業務ごと、あるいはもっと大きな括りで最適化されたシステムを個別導入してきた結果、複数のシステムが独立してしまっています。
システム同士がつながっていないため、システムを運用することが大変だと感じる機会が非常に多いのではないでしょうか。

それは、個々のシステムでみると最適化されていても、企業全体でみた時にデータが散乱しており、データを効率的に利用できないことが原因のひとつかもしれません。

また今日では、市場のニーズは多様化し、競争がグローバル化してきたことで経営判断にはより一層のスピードが求められています。
上記に絡み、企業内では、スピード感のある経営判断ができるように、個別に存在するデータを統合し、素早くアウトプットする必要性が出てきました。

こういった背景の中、企業は新たに「システム間のデータ連携を実現するためのシステム」の開発を行ってきたのです。
しかし、そう簡単に開発することは出来ず、そればかりか以下のような問題が浮上しました。

  • システムが増えるごとに、連携開発コストが増加
  • 連携開発に必要となる技術者の育成や知識習得
  • その場しのぎによる開発や運用対応による信頼性の低下
  • 人為的作業ミスによる不整合データの発生

そこでこれらの問題を解決するために、既存のシステムやデータ資産を活かしたまま複数のシステムを連携させるEAIが今、注目されているのです。

EAIとは?

では、そもそもEAIとはどのようなものなのでしょうか。実際に私もこの業界に入るまで一度も耳にしたことがありませんでした。

EAIとは「Enterprise Application Integration(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)」の略称であり、個別導入されている業務アプリケーションやシステムを統合し、1つのシステムとして活用するための仕組みのことを指します。
また、EAIの多くは次のように定義されています。

「EAIとは、企業に存在する複数のシステムを有機的に連携させ、分散しているデータ資産を効率的に統合する技術」

確かに上記の文言でわかりやすくまとまっていると思いますが、もっと噛み砕いて表現すれば、「今までバラバラであったシステムをひとまとめにして効率アップさせましょう!」ということです。
定義だけみても遠い存在のように感じますが、噛み砕いた表現だと、身近な存在に感じませんか?

またEAIは既存の複数のシステムを連携させるために、従来のようなコンパイラ言語(JavaやC、C#など)による人の手による開発は必要ありません。
複数あるシステムの連携を可能にするアダプター機能や、処理フローをGUI化(直感操作を可能にすること)することで、ノンプログラミング開発を実現しているのです。

私も実際にEAIツールを用いてフロー作成しました。アイコン(コンポーネント)のようなものを線で結ぶ、これだけでプログラムを組むことが出来るのです。

EAIツール導入の4つのメリット

では、ここでEAIツールの導入メリットを4つ紹介します。

開発負担・期間の軽減

「開発者でないと、プログラムの内部が分からない、開発者に依存するシステム」、「Javaは使ったことがないから勉強しながら開発といった余分な工数」を一掃し、日々の業務を自動化することで、入力や確認作業を減らし大幅に業務工数の削減を実現できます。

また特定のプログラミング言語の知識を持たなくてもシステムの内容が理解できるので、技術者の育成や知識の習得にかかる時間も大幅に削減できます。

仕様変更の迅速さ

システムがGUIで可視化されているため、急な仕様変更や追加に対して容易かつ迅速に対応が出来ます。

データの信頼性UP!

同一データの多重入力や、転記業務を自動化することで、データの正確性と信頼性を向上でき、不整合データの発生を防ぐことができます。

保守の容易さ

システム連携自体が可視化されるため、システムの保守・管理が容易となります。

そしてEAIは個々のシステム間の連携ではなく、1対複数、複数対複数の連携を可能にする柔軟なシステム基盤を作ることができる優れものです。EAIを利用することでより業務効率があがり、利益にも直結してくるのです。

EAIにはどんなツールがあるの?

実際にEAIを使用する際にどんなツールを使っているか気になると思います。そこでEAI市場のシェアで大きな割合を占めている3つのツールを紹介させていただきます。

ASTERIA Warp

アステリア株式会社
ASTERIA Warpシリーズ
提供形態:オンプレミス / クラウド
参考価格:初期費用0円 / 30,000~ / 月

URL: https://www.asteria.com/jp/warp/

Date Spaider

株式会社セゾン情報システムズ
Date Spaider Servista
提供形態:オンプレミス / クラウド ( IaaS / SaaS* ) / パッケージソフト
参考価格:200,000円 / 月
*SaaSは「DataSpider Cloud」です。
URL: https://www.hulft.com/software/dataspider

Magic xpi

株式会社マジックソフトウェアジャパン
Magic xpi Integration Platform
提供形態:オンプレ / クラウド
参考価格:50,000円~ / 月
URL: https://www.magicsoftware.com/ja/integration-platform/xpi/

今回の記事ではEAIとは?を軸に記事を書かせていただきました。

EAIとは無縁だと感じていた企業様もいっらしゃると思います。
しかし、今こういった便利なツールを用いて開発をすることは、ただ業務効率をあげるだけでなく、工数削減にも繋がり、さらには利益にも直結してくるのです。

通常のスクラッチ開発とは異なり、システムが可視化されるので、どのような作りになっているかが理解しやすいのも、EAIの大きな特徴のひとつです。

EAIは、今やシステム連携を考える上で必ずと言っていい程、必須となる技術です。この技術を利用することで、システム連携で悩んでいたことが解決できるのです。