BIやBIツールという言葉を知っていますか?
「BIツールは便利だ」「BIツールを導入しておけばなんとかなる」というように「BI」を雰囲気だけで捉えていませんか?
BIツールをより効果的に利用するために、BIについて正しく知りましょう。
そして、今よりももっとデータを活用できるようになりましょう!
1. BIとは
BIとは「Business Inteligence(ビジネス・インテリジェンス)」の略で、企業が蓄積した膨大なデータを収集・分析・加工し、経営戦略のための意志決定を行うサポートをすることです。
BIは特定の手法やツール自体を指すのではなく、意思決定にデータを用いることを指します。
たとえば、データをグラフに起こすことや、データの統計分析などはいずれもBIの一つです。
2. BIとAIの違い
BIと似た言葉にAIという言葉があります。
AIについてはよく耳にしますが、BIとどう違うのでしょうか。
AIは、「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」の略で、日本語では「人工知能」と訳されます。
AIは、コンピューターが意思決定をし、最終判断は人間が行います。
一方BIでは、意思決定の段階から人間が行います。
つまり、BIとAIの違いは、「意思決定をするのが人間なのか、コンピューターなのか」というところにあります。
3. BIツールの3ステップ
BIを実現させるためにはBIツールが必要不可欠です。
BIツールは、その名の通りBIにおけるデータの活用を自動化・効率化してくれるツールです。
ここでは、BIツールを使うことでどのようなことが可能になるのかをお伝えします。
データ分析
直接利益に関わってくる営業分析や売上分析はもちろん、顧客情報の分析などもできます。
現状の分析だけでなく、「過去に蓄積されたデータ」もしっかりと活用することで、様々な角度から精度の高い分析が可能になります。
データの可視化
人の手で膨大なデータを集計・分析しようとすると、データが示す内容を読み解くのが困難になります。
BIツールは、データの中から必要な情報だけを抽出し、以下の図のようなグラフに加工するなど、欲しい情報を欲しいままに可視化してくれます。
レポーティング
レポーティングでは、収集・分析したデータをもとにパフォーマンスを測定し、まとめてくれます。
それだけでなく、BIツールが日々蓄積されていくデータを監視し、何かいつもと違う点があったり、危険や問題の発生を予測した際にはすぐに通知してくれます。
人による偏った判断ではなく、BIツールによる俯瞰した冷静な判断から意思決定をすることができます。
4. BIツールの機能
BIツールの機能は「レポーティング」「OLAP分析」「データマイニング」「プランニング」の大きく分けて4つあります。
レポーティング
1つ目は「レポーティング機能」です。
レポーティングは先ほどの章でもお伝えいたしましたが、BIツールが収集・分析したデータをもとにパフォーマンスを測定しまとめてくれたり、監視しているデータから危険や問題の発生を予測した際にはすぐに通知してくれる機能です。
BIツールは処理が早く、リアルタイムで異変を察知することができるため、迅速な対応をすることが可能になります。
OLAP分析
2つ目は「OLAP分析機能」です。
「OLAP」は、「Online Analytical Processing」の略で、日本語では「オンライン分析処理機能」と訳されます。
OLAPのOL部分であるオンラインは、ネットワークにつながっているという意味ではなく、「リアルタイムに結果を返すこと」を意味します。
企業に日々蓄積される膨大なデータから「期間」「商品」「地域」「顧客の性別」など多次元的に分析を行い、結果を迅速にユーザーへと返すことができます。
データマイニング
3つ目は「データマイニング」です。
データマイニングは、蓄積された過去のデータから、新たな施策のヒントとなる情報を提案してくれます。
データを分析すると、顧客の行動や購買の流れなどにパターンがあることがわかってきます。
そこから、クロス分析・相関分析・回帰分析といった複雑な統計分析を自動で行ってくれます。
プランニング
最後は「プランニング」です。
プランニングは、その名の通り、蓄積された様々なデータを活用し、予算や施策のシミュレーションを行うことです。過去に集めた実際のデータでシミュレーションができるため、精度が非常に高く信頼できるものになります。
以上BIツールの4つの機能をご紹介いたしました。
BIツールを導入する際には、目的に応じて最適な機能を搭載したBIツールの選定をするよう心掛けてください。
5. BIツール導入のメリット
データの集計・分析時間の短縮
Excelなどでデータを収集・分析するためには、関数やピボットテーブルなどを駆使する必要があります。
それを人が行うとなると、かなりの時間を要する上に、人的ミス発生のリスクも伴います。
BIツールは、上記で述べたように、データの収集から分析、グラフの作成やレポーティングまでを自動で行ってくれるため、手間と時間を大幅に削減することが可能になります。
リアルタイムでの現状把握
先ほどの章での「OLAP分析」や、「レポーティング」の箇所でも述べましたが、BIツールは迅速にデータを収集・分析することができます。
BIツールを活用することで、人が作業する場合に比べ、早く正確に問題や課題を発見し、解決策の立案・実行・改善が可能になります。
さいごに
BIの役割は、実際に得たデータを集計したり分析を行ったりして、正しい意思決定ができるようサポートすることです。
それに役立つものとしてBIツールというものがあります。
BIツールには、様々な機能を持つものがあります。
BIツールを導入する上で重要なポイントは、自社の課題や分析の目的を明確にし、それに合った最適なものを選定することです。
BIツールを正しく活用し、上手く企業経営に役立てていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。