Boxアダプターを活用することで自動化に成功させる事ができた事例についてご紹介いたします。
ご紹介するのは3つの事例です。
今回は、「Boxで電子帳簿保存法に自動で対応」できた事例をお伝えします。
以前から文書管理ツールとして活用していた「Box」を、Boxの「フォルダ」や「メタデータ」などの機能を駆使し、新たなツールを導入することなく、電子帳簿保存法(以下、電帳法)に対応させることができました。
また、基幹システムやOCR*とも連携させることで、人的ミスや手間を軽減させることができました。
*OCRについてはこちらの「どこまで知ってる?AI-OCRについて」をご覧ください。
社内で取り扱う資料や顧客に渡す資料などをBoxで管理していました。
日々発生する受発注関連書類については紙媒体で管理しており、いずれデータで管理したい思いがありました。
またそこに、電帳法の改正が重なったためBoxのさらなる活用法について考えるようになりました。
電帳法に対応する際、ポイントとなるのが「真実性の確保(改ざん防止措置)」と「可視性の確保(検索機能)」の2点です。
真実性の確保では一般的にタイムスタンプで対応できますが、Boxにはタイムスタンプ機能はありません。
また、可視性の確保では、国税関係書類について「取引年月日」や「取引金額」「取引先」の3つから検索ができなければなりません。
さらに、日付または金額については範囲指定の上検索できること、上記3つの中から2つ以上を組み合わせて検索できることも重要な条件となっています。
検索については、タイトルにすべての情報を盛り込むのは非現実的であるため、Boxの「メタデータ*」という機能で対応を考えました。
しかし、電帳法の対象となるファイルの中身を毎回確認し、メタデータを手作業で付与するのは時間もかかる上に、人的ミスが起きるリスクが有るということで課題に挙がっていました。
*メタデータとは、ファイルごとに任意のキーワードを設定できる「検索キー」のこと。また、メタデータの情報もBoxの検索結果に表示されます。
まず、真実性の確保において、タイムスタンプが押せないため電帳法に対応できるかわからないという点については、「訂正削除の記録が残る」または「訂正削除ができない」システムであれば問題がないです。
Boxには「操作ログの取得」や「ファイルの編集権限設定」があるため、訂正削除の記録を確認すること、特定のユーザー以外にファイルの訂正削除を不可能にすることができます。
これで真実性の確保に対応できます。
また、可視性の確保において、様々な要件で検索できなければならないという点については、メタデータを活用することで解決ができます。
Boxアダプターは、「アカウント権限」や「グループ権限」「コラボレーション」の設定を自動で行うことができます。
さらにOCRと連携させることで、ファイルの中から「取引年月日」や「取引金額」「取引先」にあたる内容を自動で読み取り、メタデータに自動で入力できるようになります。
Boxは、ファイルのタイトルだけでなく、メタデータとして付与されている情報についても検索が可能なので、可視性の確保においても解決できます。
Boxの機能だけで電帳法に対応することもできますが、Boxアダプターもあわせて活用することで、電帳法に対応するための作業を自動化させることに成功しました。
Boxで電帳法に対応させるためには、ファイルサーバーやメールサーバーに届いた書類をBoxにアップする際に、一つひとつ目視で「取引年月日」や「取引金額」「取引先」を探しメタデータとして付与する必要があります。
BoxアダプターとOCRをあわせて活用することで、ファイル内のメタデータに該当する部分の読取りからメタデータの付与、ファイルのアップロードまでが自動で完結するようになりました。
今回は、Boxで電帳法に対応し、さらに電帳法対応に必要な作業の自動化にも成功した事例をご紹介いたしました。
今回のように電帳法を「Boxで」「自動的に」対応するには、Boxアダプターで実現できます。
Boxアダプターではメタデータの付与だけでなく、メタデータを検索しヒットしたファイルを出力することや、特定のメタデータを書き換えるなどもできます。
電帳法に対応できるのはもちろん、日々の作業においても自動化できるようになるかもしれません。
今回ご紹介した電帳法対応以外で自動化できる業務についてはこちらをご覧いただくか、お問い合わせください。