仕訳とは、取引を勘定科目に分類し、借方と貸方という2つに分けて記録する作業のことです。簡単に説明すると、どのような取引を行ってどのようにお金が動いたのかを分類、記録する作業です。
勘定科目とは、取引の内容をわかりやすく記録するための名称のことをいいます。たとえば、現金や売上、借入金などがあります。
ここでの取引とはお金の増減のことを指しており、企業間で行われるような交渉や商談を指すわけではありません。商品を仕入れて現金を支払った、商品を販売して現金が増えたというような、お金の動きを指します。
仕訳をした取引は、最終的に貸借対照表や損益計算書といった決算書にまとめられます。
いずれも会社の経営状態を示す重要な書類であり、社内報告に活用されるだけでなく、金融機関などの債権者、株式会社であれば投資家などにとって、重要な判断材料となります。さらに、決算書は、企業が法人税を申告する際のベースの資料としても必要なものです。
このように、簿記の目的である決算書は、利害関係者や投資家への企業の経営状態の公開、税務申告に活用されています。
そのため仕訳を間違えてしまうと、企業や個人事業主の決算、確定申告を正しく行うことができません。仕訳は、企業活動にとって欠かすことのできない重要な作業です。
※貸借対照表と損益計算書について過去のブログで取り上げていますので、是非ご覧ください。
■貸借対照表の基本的な見方と3つのポイント
■損益計算書の基本的な見方と2つのポイント
仕訳の手順は以下の通りです。
1.勘定科目を決定する。
2.勘定科目が該当するグループを把握する。
3.借方と貸方に金額を記載する。
具体例に合わせて簡単に図式化しました。
A社がB社に現金で10万円の商品を売り上げたとします。この場合のA社の仕訳を考えましょう。
1.A社は、売上により現金を手に入れたので、勘定科目は「現金」と「売上」になります。
2.勘定科目をグループ分けすると、現金は「資産」グループ、売上は「収益」グループに該当します。
3.貸借対照表や損益計算書において左側に位置する勘定科目は、増加した時には借方(左側)に記入し、減少した時には貸方(右側)に記入します。反対に、右側に位置する勘定科目は、増加した時には貸方(右側)に記入し、減少した時には借方(左側)に記入します。
以上の手順で、日々の取引を仕訳という形で記録していきます。
仕訳は会社が経営を行う上でとても大切な業務です。
ですが、取引が行われるたびに仕訳を人力で行うのは大変です。時間がかかりますし、記帳ミスが発生してしまう恐れもあります。また、仕訳帳を決算時まで管理しておく必要もあります。
そこでERPシステムを導入し、日々の業務の効率化を図るのはいかがでしょうか?
アイ・エス・アイソフトウェアーが提案する統合基幹ERPシステム「GRANDIT」では、仕訳業務を簡単にする機能があります。
例えば、「定期計上仕訳」です。これは、計上する期間と仕訳内容を登録することで、定期的かつ継続的に仕訳伝票を作成する機能です。毎月末に発生するリース料の支払や保守料の売上計上等、定期的に反復する取引に使用します。担当者が契約内容を登録しておくことにより、毎月仕訳伝票を入力するのではなく、契約情報から自動的に一括で仕訳データを生成することができます。
さらに、「GRANDIT」では、仕訳を行う会計モジュールに加え、販売・製造モジュール等の他基幹業務機能を組み合わせて1つのシステムとして導入することもできます。
「自動仕訳」のマスタ(仕訳のルール)を設定することで、売上伝票の登録・修正・削除や請求処理、入金消込処理から自動で仕訳が行われます。各データの密な連携により、実務担当者(営業事務等)に会計の知識がなくても、、経理担当者が望む仕訳データを生成することができます。
これらは、単純化による業務負担の低減、自動化による帳簿の正確性に繋がります。
「仕訳」の業務の観点から「GRANDIT」の有効性について解説しました。
この記事を通して、少しでも「GRANDIT」に興味を持っていただけますと幸いです。
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