「自社の商品やサービス、プロジェクトなどを周知させたい!」「わかりやすく企業紹介をしたい!」
「パンフレットやHPは持っているけど企業動画にはまだ手を出せていない...企業動画を持ちたいけれど外注は費用がかかる...よし、自分たちで制作してみよう!」などの課題や悩み、考えを抱えてはいませんか?
そんな課題を解決できるのが、「企業動画」です。
今回は、企業動画を始めたい!始めよう!と思っている方々に向けて、動画制作のメリットと、その際に意識したい5つのポイントについて紹介したいと思います。
目次
1. 動画制作のメリットとは?
今回は動画制作のメリットとして、4つ紹介します。
短時間で多くの情報を伝えられる
テキストなどの文面・紙媒体1枚で伝えられる情報量は1000文字程度と言われています。対して動画はどうでしょうか。
1分間の動画視聴で、180万文字分の情報を伝えられると言われています。このことから、動画は、短時間で多くの情報を伝えることができると言えます。
情報が伝わりやすい
情報伝達に関して、「3Vの法則(メラビアンの法則)」というアメリカで提唱された法則があります。
この3Vは、「言語情報(Verbal)」・「聴覚情報(Vocal)」・「視覚情報(Visual)」のことで、情報の伝達はこれら3つから構成されているという法則です。それぞれの影響力は以下の通りです。
- 言語情報(Verbal)・・・7%
- 聴覚情報(Vocal)・・・38%
- 視覚情報(Visual)・・・55%
視覚情報が55%と半分以上を占めていることがわかります。
視覚情報とは、ボディーランゲージとも呼ばれるもので、話し手の表情や目線、そして態度や仕草、また見た目などを指します。文面だけでそれらを表現することは難しく、動画を使うことで、聴覚情報と視覚情報を補うことができるので、より意図が伝わりやすくなります。
印象に残りやすい
「あなたと、コンビニ」「もっともーっとタケモットー」
上記は、ファミリーマートとタケモトピアノに関するものですが、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
これらは動画CMから広まったもので、このように、インパクトのあるキャッチコピーや、印象に残りやすいリズムであるとターゲットの記憶に残りやすくすることができます。
また、先ほどの項目で述べた「3Vの法則」からわかるように、9 割以上の情報を「視覚と聴覚」から受け取ると言われています。文面からではなかなかイメージしがたいことでも、動きや音声をつけることで、より深く認識させることができます。
アピールできる方法が増える
営業や展示会、採用活動などの際に、パンフレットを配布しているという企業も多いのではないでしょうか。もちろん、パンフレットを手渡し、説明・提案することが可能な環境であれば、パンフレットなどの紙面媒体が有効です。
しかし、いつでも「face to face」、情報を対面で渡せる状況にあるわけではないですよね。
そういった際に自社の企業動画を持っていると、配布が不要であるため、公開方法によっては、遠方にいる人や、時間がない人、ダウンロードが面倒な人など、より多くの視聴数が期待できます。
さらにその動画をYouTubeやInstagramなどに投稿することで、企業をアピールできる選択肢が増え、意図していなかった潜在的なターゲットまでも獲得することができるかもしれません。
2. 心をわしづかみにする動画制作5つのポイント
さて、次からはいよいよ本題である、動画制作時のポイントを紹介していきます!
ターゲットとテーマを明確にしよう
まずは、どんな人に向けたものなのか、伝えたい本質は何かを明確にする必要があります。
ターゲットとテーマがずれてしまうと、「伝えたい事柄はしっかり伝えられていても、期待していたターゲットには届いていなかった。」「ターゲットは意図していたものと一致したが、伝えたい内容が全然伝わっていなかった。」という結果になってしまいます。
では、そうならないためには具体的にターゲットとテーマはどのように考えれば良いのでしょうか。
まずは、取引している人の中で、もっと自社について知ってほしい人を一人思い浮かべます。 その人がターゲットです。ターゲットが決まればそのターゲットが抱えている問題や、課題などを想定します。そしてそこに焦点を当てることで、話題がぶれずに、意図する視聴者に適切な動画を提供することができます。
開始5秒が決め手
動画は、最初の5秒がつまらなければ動画視聴をやめてしまう傾向にあると言われています。
しかし、それを逆手に取り、つかみで興味を引くことができれば、視聴者の離脱を防げるということです。
では、どのようにして、つかみで視聴者の興味を引くことができるのでしょうか。
それは、一番の目玉を始めに持ってくることです。一番有益な情報の、大まかな概要だけを始めに提示しておいて、詳しい説明は後ほど、などとしておけば知りたい意欲を掻き立てることができます。
また、上記が難しいのであれば、「これを最後まで見たあなたは〇〇に!」など、視聴者が求めているような事柄に一致する文言を伝えてみましょう。
インパクトのあるキャッチコピーや、印象に残りやすいリズムであると視聴者の記憶に残りやすく、興味を引くこともできるので、そちらも併せて考えるとより効果的です。
5W1Hを起承転結にしっかりと入れる
ターゲットと伝えたい本質がしっかりと定まれば、次は動画構成です。
動画構成では、5W1Hを意識しましょう。
5W1Hとは以下の項目のことです。
When:いつ
Where:どこで
Who:誰が
What:何を
Why:なぜ
How:どのように
これらを起承転結に落とし込むことで、見やすく、筋の通った動画を作ることができます。
まずは「起」の部分で、When・Where・Whoを取り入れましょう。
「起」は、話題の導入部分になります。導入部分では、会社の概要や、商品・事業の概要を軽く提示します。
次に「承」の部分で、Whyを取り入れましょう。
「承」は、問題提起部分になります。ここでは、商品や事業を立ち上げようと考えた過程・抱えていた問題を明示することで、「転」で触れていく本質に向けて興味・関心を煽ることができます。
そして「転」の部分でWhat・Howを取り入れましょう。
「転」は、解決策の部分になります。ここで、どういう取り組みをし、どういう結果を出したのかを述べ視聴者の興味を引きます。
最後は「結」でまとめましょう。
「起承転」の時点で十分に視聴者の興味を引けているので、「結」では、その期待に応えられるよう、 今までの内容に沿ったまとめをするようにしましょう。
ここで、以下のような企業があると想定して、紹介動画を考えてみます。
【仮想企業】
2011年に、大阪府堺市で高齢者向け宅配給食事業から始まった会社で、その業務の中でお客さんの「福祉をやっていたらなあ」という声に応え、福祉サービスも取り扱うようになった。
また、福祉を通して地域の活性化もさせたいと考えている。
この場合次のようなストーリー構成が考えられます。
「起承転結」それぞれの内容 | |
---|---|
起 (When・Where・Who) |
堺市にゆかりがある、与謝野晶子が堺市の現状についての歌を詠む。
2011年までは大阪の堺市で高齢者向けの宅配給食事業をしていたが、高齢者人口が増えている現状からそこから福祉にも取り組むようになった。
→その経緯が伝わる動画を入れる。 |
承 (Why) |
お客さんから、「堺市は高齢者人口が多いから、福祉事業もやっていたら絶対いいものになると思う」と言われ、介護施設を立ち上げた。
→従業員とお客さんの対話動画と介護施設を設立する動画を取り入れる。 しかし、高齢者人口が多い地域での介護施設はありきたりであったため、なかなかうまくいかなかった。
→経営に悩むような動画を取り入れる。 |
転 (What・How) |
しかし、マッサージ師との出会いがあり、マッサージやお灸などのサービスが豊富な介護施設にしたところ、うまくいった。
→マッサージ師との出会い、そのような介護サービスが豊富になった過程がわかる動画を取り入れる。 また、堺市を盛り上げるために、堺市と協力し、地域活性化に伴うような介護サービスプログラムも始めた。
→実際行われている介護サービスに密着した動画など、視聴者が想像しやすい動画を取り入れる。 |
結 |
介護施設利用者の「サービスもいいし、地域が明るくなったような気がしてすごく嬉しい」というインタビューや、介護施設従業員の「お客さんが喜んでくれる姿や、地域が活性化していくことが励みでもあり、達成感も感じられる。」「もっともっと、地域の活性化や福祉サービスの向上を目指していきたい。」という声を動画の中で取り入れる。
→従業員やお客さんへのインタビュー動画を取り入れる。 そして最後に、また与謝野晶子が締めの歌を詠む。
|
このように、起承転結を綺麗に4分割にすること、また、5W1Hを完全に取り入れることは難しいとは思います。しかし、ストーリーをしっかりと筋の通ったものにすることで、動画が単調になるのを防ぎ、理解しやすいものにすることができるので、動画の流れや、内容を考える際に5W1Hと起承転結は意識してみてください。
メッセージを詰め込みすぎない
ターゲットに伝えたいことが多くなりすぎて内容が混在してしまい、結果的にターゲットに動画が刺さらなくなってしまうことがあります。動画の長さにもよりますが、1つの動画に、1つのメッセージを意識するようにしましょう。
社員やお客さんの声を入れてみよう
企業動画に、社員の「お客さんの笑顔と気持ちが心の支えです。」という声などを取り込むことで、「私なんかが利用していいのかな」と不安に感じている視聴者に「私も利用していいんだ。」という身近さを感じてもらうことができます。
さらに、ターゲットと似た状況にあるお客さんにインタビューを行うことで、視聴者はより大きな共感を持つことができるでしょう。
表情や雰囲気などの人柄や、従業員の熱意を伝えられるのも、身振り手振りが伝わる動画インタビューならではのことなので、自社の良い雰囲気をどんどんアピールしていきましょう。
3. さいごに
動画制作では、意図している目的を達成させるために、わかりやすく、ぶれずに伝えきることが大切です。そのためには、初めにしっかりと動画制作を行う目的を定めましょう。そして、目的が決まれば動画の進め方なども決まります。
動画制作の中で内容や話題がずれないよう、「誰に何を伝えるのが目的なのか」「どういった課題を解決したいのか」を常に考えながら進めて下さい。そして、それに合致するような内容かつ、視聴者の興味関心も引くことができる動画作りを目指しましょう!
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