「ERPとは」で検索するとどのぐらい検索結果がでるでしょうか?2016年5月現在で約170万件を超えるページがヒットします。しかし、どのページも概要の説明ばかりで、導入して使用するときのイメージがわきにくい内容ばかりです。
そこで!まだまだフレッシュな私が、抽象的すぎず、具体的すぎないERPの中身について解説いたします。第2回目は「受注管理」についてご説明いたします。
受注は、自社で取り扱っている商品・サービスに対して、お客様から購入の意思である注文を受けることです。商売のスタートは受注であるとも言えます。そのため、お客様からいただいた注文の管理を行わずして商売は成り立たず、どのお客様から何の商品・サービスの注文があったかわからなくなってしまっては困ります。
受注管理をすることは非常に重要な業務です。
お客様からの注文は、注文書がFAXや郵送で送られてくる場合や、電話や口頭で行われる場合がありますが、近年ではWebサイトから注文があったり、システム間で注文データが連携されることも珍しくありません。お客様から色々な形式でくる注文を、注文の形式毎に管理していては、注文の確認をすることにも一苦労です。そこで、受注管理システムで一括で管理することが大切になります。色々な形式の注文を受注管理システムで一括管理することで、注文を容易に確認することができ、お客様からの問合せにも即座に対応することができます。
受注管理システムで管理する内容は、システムによって様々ですが、最低限必要な情報は決まっています。どのお客様が、いつ、どの商品・サービスを注文したかわからなければ、商品・サービスを提供することができません。また、その注文に対して商品・サービスの提供が完了しているのかどうかという情報も必要です。これは、商品・サービスを提供する側が必要な情報です。
では、お客様が必要だと思う情報は何でしょうか。まず、一番大事なのは、その商品・サービスの提供が受けられるのかどうかです。受注をしたはいいが、すでに商品・サービスの提供が終了している場合、お客様にそれを伝えなければいけません。また、商品・サービスの在庫・空きがなく、納品に時間がかかる場合にもお客様に説明する必要があります。
お客様からの注文を受ける際に、その商品・サービスの在庫・空き数が確認でき、納期もはっきりすれば、お客様にスムーズに情報を提供することができると思いませんか?
業務ごとに情報を管理しているシステムが違っていると、お客様からの注文時に在庫確認をするための別のシステム情報を見る必要があります。ERPパッケージで業務ごとにバラバラだったシステムを統合することで、この問題は解決します。ERPは業務ごとにバラバラになっていた情報を「統合データベース」による一元管理をすることができるため、お客様からの注文時に同じシステムで在庫情報や生産情報を確認することができます。これにより、お客様からいただいた注文に対して素早く在庫数や納期の回答をすることができるようになります。
受注管理をERPでおこなうメリットはたくさんあります。例えば、与信管理です。同じお客様から多くの注文を受けてしまうと、万が一そのお客様から回収できなくなってしまったときに損害を被ることになります。そのようなリスクを回避するために、同じお客様から受ける注文金額の上限(与信限度額)を管理しておきます。これが与信管理です。お客様から注文を受け、ERPに受注情報を入力した時にこの与信限度額を超えていれば警告がでるように設定しておけば、与信限度額以上の注文を防ぐことができます。これは、お客様に紐づく注文情報と請求情報や回収情報を一元管理しているからこそできることです。
在庫の引当機能もメリットの一つです。注文を受けた際にはまだ出荷をしていないため、実際に倉庫に存在する在庫数は減りませんが、すでに注文を受けたお客様の分を確保しておく必要があります。これが、引当です。引当を行うことで、実際の在庫数と販売可能な在庫数を切り分けることができ、同じ商品に注文が集中した場合にも、本当に販売可能な在庫数が足りているのかを知ることができます。これも、商品に紐づく注文情報と在庫情報を一元管理しているからこそできることです。
受注管理の重要性と、ERPで受注管理をするメリットをお伝えしました。
ERPで受注管理するメリットを以下にまとめておきます。
どのメリットも素早く情報を知ることができ、正確な情報により正しい判断をすることができるようになります。お客様からいただいた大事な注文の情報をしっかりと管理することで、お客様の満足度の向上にも繋がります。
国内企業で導入されているERPには様々な種類があります。どのERPが自社に適しているかを比較検討するために、ERP比較表をご用意いたしました。表形式で比較しやすいので、ぜひご覧ください。
またアイ・エス・アイソフトウェアーが提案する統合基幹ERPシステム「GRANDIT」の概要がわかる無料のホワイトペーパーもご用意しましたので、ご興味のある方は併せてご覧ください。