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教育の新常識!教育×テクノロジー「EdTech」とは

オンライン授業や、学校におけるタブレット授業など、教育現場でのテクノロジー活用が進んでいます。

オンライン授業と聞いて「eラーニング」を思い浮かべる人も少なくないと思います。

今回は、テクノロジーが活用される教育「EdTech」について、基本的なことから、メリットや事例などを詳しくご紹介いたします。

EdTechとは

EdTechとは、「Education」と「Technology」を合わせて作られた言葉で、「テクノロジーを教育に活用すること」です。

ITを活用した教育のサービスや技術の総称として広く使用されており、近年は日本においても、その開発や導入に乗り出す企業や教育機関が増えています。

EdTechで言う教育は、学校での教育だけでなく、就学前の児童から大人になってからの学習まで、教育に関わる全てを含みます

eラーニングとの違い

EdTechと似た意味の言葉に「eラーニング」があります。

eラーニングはインターネットを使った学習形態の一つで、pdf化された教材やオンデマンド配信による講義動画などによって学習する方法のことで、EdTechが注目され始める前から教育現場に取り入れられていました。

EdTechは、テクノロジーの力で教育に革命をもたらす取り組み全体のことを指します。

つまり、eラーニングやオンライン授業は、EdTechの一種となります。

EdTechでできること

次に、EdTechでできることを3つご紹介いたします。

授業のデジタル化

まずは「授業のデジタル化」です。

授業前には毎回、先生や講師がプリントを用意し配るのが一般的でしたが、EdTechの1つとして、LMS(Learning Management System)が登場しました。

LMSは学習管理システムで、LMSからオンラインで教材を配布したり、生徒の学習進捗管理ができます

教材の配布をオンラインで行うことができれば、毎回プリントを用意する必要がなくなります。経費も手間も、資源も節約できます。

また、生徒の学習状況を把握することで、それぞれの生徒に適切なカリキュラムを組み直すことも簡単になり、学習効率を高めることができます。

オンライン授業の配信

2つ目は「オンライン授業の配信」です。

学校だけでなく、会社の研修などでも採用されているので、教育×テクノロジーと聞いて一番に思い浮かべるのは「オンライン授業」かもしれません。

授業がオンラインで行えるようになったことで、欠席した際の補習に使えたり、有名で人気な講師の授業をどこでも受けられるようになりました。

また、世界中の大学が大規模なオンライン授業を開講し始めていて、日本にいながらアメリカの大学の講義を受けられるようになってきています。

効率的な連絡手段

3つ目は「連絡手段」です。

EdTechが広まる前、先生と生徒、先生と生徒の保護者間の連絡手段は、連絡帳やクラスの連絡網を使った電話リレーが一般的でした。

個人情報保護が強化されたり、共働き家庭が多くなり電話に出られない保護者が多くなったことから、教育向けのSNSが登場しました。

教育SNSでは、日々の連絡はもちろん、宿題の管理や災害時の安否確認なども行うことができるため、連絡網を使った電話リレーより簡単で迅速にやりとりができるようになりました。

EdTechのメリット

個人差に合わせられる

適応学習と言われる「アダプティブラーニング」が可能になります。

アダプティブラーニングでは、それぞれ学習する生徒の理解度や学習状況に合わせて、学習する分野や学習レベルを調節します。

AIによって、理解度や学習の進度を分析し、自分にあった学習プランが提案されるので、個人のレベルに合った学習を効率よく行うことができるようになります。

地域格差がなくなる

有名な塾や、有名な講師が担当する講義は都市部に集中することが多いのが現状です。

勉強に関する講義だけでなく、習い事なども同じ状況にあります。

EdTechでは、環境があれば家にいながらでも、どこからでも受講することができるため、教育の地域格差がなくなります

好きなときに受講できる

ひとつ前のメリットで、場所を問わないとお伝えしましたが、時間に関しても融通が効くものがあります。

リアルタイム配信されているものに関しては、厳しいですが、オンデマンド形式でいつでも見られるものであれば好きな時に受講することができます。

学習するにあたって場所や時間にとらわれることがないため、モチベーションがなかなか上がらず、全然手を付けていないという状況にも陥りやすいため注意が必要です。

EdTechの活用事例

株式会社リクルート:スタディサプリ

オンライン講義の配信やスマホやタブレットで講義の動画が見れるサービスとして有名なのが、「スタディサプリ」です。

元々は小中高生向けの学習アプリとして提供されていたスタディサプリですが、今は学校や自治体向けにも展開され始めています。

オンライン授業という形態が普及している中で、宿題配信機能や生徒の学習進捗の把握機能を備えていることから需要があがっているそうです。

アメリカ発:Udemy

Udemyは、アメリカ発のオンライン学習プラットフォームです。

Udemyにはマーケティング講座や新規事業立ち上げのための講座、プログラミング講座など、スキルアップのための動画講座が多く登録されており、ユーザーは好きな講義を購入することができます。

今回は、教育にテクノロジーが活用されている「EdTech」についてご紹介いたしました。

eラーニングや、オンライン授業はこのEdTechに含まれていて、学校などの教育現場で大変活躍しています。

学生に向けてだけでなく、社会で働く人に向けたプロフェッショナルな内容を扱っているEdTechも存在します。

教育や学習の機会提供を考える際には、EdTechを頭に入れておくようにしましょう。