ここ数年で、DXという言葉が盛んに飛び交っており、だれでも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
DXを進めていくのはバックオフィス業務がメインだと考えられている企業もありますが、バックオフィス業務だけではなく、様々な業務においてもDXを進めていくことが大切です。
そこで今回は、CRM*やSFA**、名刺管理ツールなどのITシステムを活用する「営業DX」についてご紹介いたします。
*CRMについてはこちらの「https://info.isi-grp.co.jp/blog/isit/what-is-crm」をご覧ください。
**SFAについてはこちらの「https://info.isi-grp.co.jp/blog/isit/what-is-sfa」をご覧ください。
そもそも営業DXってなんでしょうか。
営業DXとは、「営業活動においてITシステムを活用し営業のDXを行うこと」で企業の営業力を底上げすることができます。
営業担当者ごとに属人的に管理されていた営業活動を、ITシステムを使って見える化したり、顧客の購買行動をデータ化し分析できるようにするなど営業活動に関するデータを一元管理する仕組みを作るのも営業DXの一貫です。
顧客情報をデータ化し一括管理していれば、担当者以外の人でもデータを参照しながら顧客の対応ができます。
担当者が不在であっても別の人がスムーズに顧客対応を行えるため、対応が遅延し、顧客の機嫌を損ねてしまうといった事態も回避しやすいでしょう。
また営業メンバーで商談情報の共有を行うことで、社内の営業スキルを標準化できます。
対応者によって営業の質に差が出にくくなるため、社内の営業の質を底上げできます。
また担当を引き継いだ場合、引き継いだ人がシステム上のデータから、顧客とのこれまでのやりとりを全て把握できるため、商談をスムーズに進められます。
さらに商談において必要な情報や最新のデータなどにすぐにアクセスできれば、必要な資料をその都度提示しながら説明することができます。
かつては、商談先がどれだけ遠距離であっても足を運び、対面でコミュニケーションをとることが当たり前でした。
しかし近年、ビジネスにおいてリモート/オンライン会議でのやりとりが主流になってきました。
オンラインで営業活動を行うことでお互いにとって商談日時を決めやすくなったり、定期的な接触も手軽に行えるようになります。
営業組織が属人化しやすい原因としては、情報やノウハウが営業個々人の中にしか存在せず、共有がされていないことにあります。
顧客や案件の細かな情報や、積み上げてきた経験による判断基準など内容はさまざまです。
営業個々人の情報が共有できないと、営業担当者の成果に差がでるだけでなく、引き継ぎが上手くできずに失注してしまうケースも出てくるかもしれません。
営業担当全員の情報やノウハウがデータとして蓄積されるようになれば、代理での対応や引き継ぎにかかる手間が削減されます。
これまで営業社員のスキルを評価する際の判断材料として、定量成果や同行、面談といった限られた状況でしか情報を得られていませんでした。
営業活動をデータとして一元管理することにより、状況把握、対応が遅れている案件の把握を客観的に見ることができるようになります。
営業担当の行動履歴がデータとして、SFA*などに蓄積されていくことで、成約に必要な共通項を導き出す、営業成績のトップと平均の差が開いている具体的な要因を特定することも可能です。
*SFAについてはこちらの「https://info.isi-grp.co.jp/blog/isit/what-is-sfa」をご覧ください。
まずは、営業組織や営業プロセスの現状を洗い出し、可視化させましょう。
可視化する方法としては、最初に業務の洗い出しを行い、各タスクを手順通りに並べると、ワークフローの全体像が完成するのでおすすめです。
次に、営業活動における課題を明らかにし、その解決策となる適正な解決策を見つけます。
そして、解決策を実行するための目標を立てましょう。
現状の把握と目標が決まれば、そのギャップを埋めるためのITツールを検討しましょう。
導入したいITツールを見つけたら「既存システムと連携できるか」「どの業務まで拡張できるか」を確認しましょう。
営業DXでは、営業組織そのものを動かしていくプロジェクトチームが必要となってきます。
営業目線、IT部門目線、コンサルティング目線それぞれからチームメンバーを選定しましょう。
そして、営業DXの導入によって目指したいゴールや理想とする姿を具体的に定義しましょう。
KGIを立てていないと導入効果が見えない他、現場でのモチベーションも上がりません。
「1年後に新規顧客件数を30%増やす」といったように、期日や目標値を定量的で明確にするようにしましょう。
営業DXを実施するにあたり忘れてはいけないのが、効果の検証とPDCAを回すことです。
営業DXが完了したから終わりではなく運用開始後も効果検証を続け、営業DXのプロジェクトをより良いものへと改善していきましょう。
今回は、営業部門向けのDXをご紹介いたしました。
今回の記事を踏まえて、実際にどのようなシステムを導入すればいいのか、何をすればいいのかさらに興味を持っていただけた方はこちらの「営業DXに欠かせないITツールをジャンル別で解説!」も併せてご覧ください。
営業DXに向けての考え方や準備をし、具体的なITツールの選定を行い、営業成績がぐんと伸びる「営業DX」を進めていきましょう。