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これで解決!「ロット管理」のノウハウ大公開!

作成者: Takuya Aimi|2015年12月22日

突然ですが、御社では「ロット管理」ができていますか?
製造業にとって、必ずと言っていいほど必要になるものが「ロット管理」です。大半の製造業が当たり前のように「ロット管理」を行っていると思いますが、本当の意味での「ロット管理」を行えているのでしょうか? 今回は「ロット管理」における悩みや、これから「ロット管理」をはじめる方に向けたポイントをご紹介します。

ロットとは

ロットとは大きく2つの意味で使われることがあります。

  1. 受注等に用いられるの一単位
  2. 製品の製造単位

前者の場合、特に受注生産の場合などに用いられ、受発注の簡素化、生産性の工場、コストの削減などの理由から最小ロットを設定します。最小ロットが100である場合には、100を1単位として生産・受発注がおこなわれます。

後者の場合、連続して同一条件(同一の原料・機械・型など)で製造した製品の組をロットと言います。ロットを設定しておくことで、製品に問題が発生した場合に、影響のある製品群を特定することができます。

本記事では、後者のロットの管理についてお伝えいたします。

製造業が抱えるロットに関する悩み

製造業の方から「お客さまからのロットに関するクレームが絶えない」という話をよく耳にします。「ロット管理」を行っているはずの製造業でも、”有効期限切れのロットを出荷してしまっていた””お客さまに出荷したロットが前回出荷したロットよりも古いものであった”といった問題が営業担当者を悩ませています。

また、製造担当者においても、製品の不具合が発覚した場合に原因究明・影響調査をおこなうためのロット追跡に時間がかかり、その間製造を止めることになれば製造計画にも支障がでます。

これらの問題は各担当者を悩ませるだけでなく、最悪の場合にはお客さまのクレームへの対応の遅れなどから不満の蓄積や信頼の損失など、企業全体へのダメージにもなりかねません。

では「ロット管理」を行っている製造業でも、ロットに関するクレームがなぜ絶えないのでしょうか?先ほど述べた問題を基に原因を解き明かしていきましょう!

ロット情報を活用して「ロット管理」のはじめの一歩を踏み出そう

”有効期限切れのロットを出荷してしまった”というのは、出荷時にロット情報を在庫数量の把握のためだけに使っていることが原因です。出荷指図をする際に必要な製品の情報は「ロット番号」と「数量」ですが、この2つの情報を管理しているだけでは、ロット管理ができているとは言えません。これらの情報にたった1つ、「有効期限」の情報を加えるだけで、出荷時にロットの有効期限切れをチェックすることができます。ロットの「有効期限」の情報を有効に活用できていないことが”有効期限切れのロットを出荷してしまった”ことにつながっているのです。”お客さまに出荷したロットが前回出荷したロットよりも古いものであった”というのも、お客さまごとの出荷情報をロット単位に管理できていないことが原因です。

今回出荷するロットの有効期限が前回出荷したロットの有効期限よりも新しいかをチェックすることで、常に新しいロットを出荷することができます。ロットの情報をお客さまへの出荷履歴と紐付けて管理しているかが重要なポイントとなります。

このように様々な場面で必要なロット情報を有効に活用できる状態にしておくこと、ロット情報を他の情報と紐付けて管理することが『ロット管理』の第一歩です!

「ロット管理」の重要な鍵はトレーサビリティの構築にあり

ロット追跡に時間が掛かる原因の一つに、台帳でロットを管理しており、その台帳を1つずつたどらなければならないことがあります。しかし、それだけでは製造担当者のロット追跡の役には立ちません。

原材料の入庫から製造投入し、製造工程を経て製品になり、出荷されていくという一連の流れを一つのシステムで管理することが、ロットを素早く追跡することの重要なポイントになります。全てを一つのシステムで管理しておけば、担当者は問題のある製品のロットの情報を参照するだけで、その製品がいつ仕入れたどのロットの原材料から製造されたのかまでを瞬時に把握することができます。もちろん原材料に問題があった場合にも、どこのお客さまに出荷されたどの製品で使用されたのかも一目瞭然です。

ロット情報を一元管理し、どの業務を経ても常に一括でロットの情報が把握できる状態を作っておくことこそが「ロット管理」を次のステップに導くことになります。いつでもロットが追跡できる状態にしておくトレーサビリティの構築が「ロット管理」の重要な鍵なのです!

顧客満足度も向上させる「ロット管理」の秘めたるパワー

製造業務を担う生産システムと出荷業務を担う販売システムが一元管理されたロット情報を利用することで、本当の「ロット管理」を実現させることができます。「ロット管理」を実現させることは、各担当者の問題を解決することや、社内の業務を円滑にすすめることになります。しかし、「ロット管理」で得られる効果はそれだけではありません。トレーサビリティの構築によって、ロットの不具合に即座に対応することができ、リスク管理を強めます。それによって内部的にリスクが減るだけでなく、対外的なアピールにもつながります。結果としてお客さまへの迅速な対応が信頼を高め、顧客満足度を向上させていくでしょう!

まとめ

「ロット管理」のポイントを整理しましょう!

  • ロットの情報を有効に活用すべし!
  • ロットの情報は一纏めに管理すべし!
  • ロットをいつでも追跡できるようにすべし!

これらのポイントを基に一つ一つの業務を見直していくことで、「ロット管理」を成功させるための課題が見えてきます。「ロット管理」を制するものは製造業を制します。

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