GRANDIT BLOG

企業が知っておくべきEDIの基本

作成者: ERPグループ|2024年7月12日

EDI(Electronic Data Interchange)は、企業間で電子的に標準化された形式でデータを変換する技術です。
データ交換により、注文書、納品書、請求書などの重要なビジネス文書を迅速かつ正確に交換することが可能となります。企業間のデータ交換を迅速かつ正確に行うことは、競争力を維持するための重要な要素です。
本記事では、EDIの基本についてご紹介します。

EDIのメリット

EDI導入によるメリットは多岐にわたりますが、ここでは4つご紹介します。

①業務効率化
データ入力の自動化により手作業の負担を軽減、迅速な処理が可能

②人的ミスの軽減
手入力ミスが減少し、データの正確性が向上

③コスト削減
紙ベースの書類や郵送費の削減により、運営コストを削減

④迅速な対応
リアルタイムでのデータ交換により顧客対応が迅速化、サービスの質が向上

業務品質・正確性の向上は企業間取引の信頼向上にも繋がるため、EDIの導入は企業にとっては欠かせない要素となります。

EDIと基幹システム

前述したメリットをさらに活かすには、基幹システムとの連携は欠かせません。
基幹システムとの連携により、データの一貫性とリアルタイムでの情報共有を実現し、業務効率を大幅に向上させます。

例えば、営業担当者が基幹システムで入力した受注情報と、倉庫管理システム(WMS)上で閲覧する在庫情報がEDIを通じてシームレスに連携できた場合、注文が入ると同時に在庫が自動的に更新され、欠品や過剰在庫を防ぐことができます。

基幹システムと生産管理の場合は、EDIにより営業部門と生産部門が同じ情報をリアルタイムで共有することができ、需要予測に基づいた迅速な意思決定も可能になります。

企業の業務プロセスの効率化、コスト削減、迅速な対応を実現することは、競争力を大幅に向上させることに繋がります。

レガシーEDIの「2024年問題」

近年では、インターネット回線を用いた「Web-EDI」というタイプが登場し、専用システムが不要で導入・利用が手軽なため、新規でEDIを導入する企業にWeb-EDIが選択されるケースも増えてきています。
それに対して、電話回線で通信するEDIを「レガシーEDI」と呼び、流通業界ではWeb-EDIが普及しているものの、レガシーEDIを利用している企業も少なくありません。

しかし、2024年初頭でISDNサービスの提供が終了したことにより、固定電話回線を利用したISDNで通信している従来のレガシーEDIが使えなくなり、利用者は早急に次世代EDIへ移行することが求められています。これが「2024年問題」と呼ばれている問題です。

Web-EDIは、レガシーEDIに比べて回線の安定性やセキュリティ面で課題があり、さらに取引先にも移行を促す必要があるため、計画的な移行が必要となります。
もしまだ移行ができていない場合は、これを機にEDIのメリットが発揮できるようなEDIの刷新に取り組んではいかがでしょうか。

まとめ

EDIを適切に活用することで、効率性、正確性、そして顧客満足度の向上へ繋げ、ビジネスの成功を確実なものにしましょう。